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シロアリ

シロアリ(白蟻)は、昆虫綱ゴキブリ目シロアリ科 (Termitidae) 、あるいはシロアリ目の昆虫の総称(詳細は分類の項を参照)。
主に植物遺体を食べる社会性昆虫である。いわゆる蟻塚のほとんどは、シロアリによって作られる。アリとはまったく異なる系統の昆虫だが、アリのように女王シロアリを中心としたコロニーを形成し、コロニーには数百から数百万の個体が生息する。女王シロアリは世界で最も長寿の虫とされ、30 - 50 年間生存しているものもあると伝わっている。
シロアリにはヤマトシロアリ、イエシロアリのような下等シロアリとキノコシロアリのような沖縄以南に分布する高等シロアリがある。家屋に被害を与えるのは下等シロアリである。
木造家屋などに棲みつき木材(場合によってはコンクリートやプラスチック、動物の死骸なども食い荒らすこともある)を食い荒らす害虫として忌み嫌われるが、自然界においてはセルロースの分解に携わる重要な働きを持つ。近年ではシロアリの消化器官内の共生菌によるセルロース分解プロセスがバイオマスエタノールやバイオガスの製造に役立つ事が期待され、研究が進められる。
中国雲南省からタイ北部にかけて食べられている。中国では、ハマグリなどの二枚貝の肉にシロアリの塩辛を添えたものを「蜃蚳醢」といい、祭祀の供物、王室の御料とした。ハチミツ漬けも珍重される。アフリカの人々や南米の先住民も好んで食べる。