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ヒフキアイゴ

ヒフキアイゴ(火吹藍子、学名Siganus unimaculatus)は、スズキ目・アイゴ科に分類される魚の一種。西太平洋のサンゴ礁域に生息する海水魚で、鮮やかな体色から熱帯魚として飼育されることもある。分布域に入る南西諸島ではガラサーアケーとも呼ばれる。
成魚は全長20cmほどで、アイゴよりやや小型である。体は平たく側扁し、口吻は前下に突き出している。他のアイゴ科魚類と同様に背鰭・腹鰭・臀鰭には太く鋭い毒棘があり、刺されると激しく痛む。
頭部と胸部は白いが、目と鰓蓋に黒の斜め帯が入る。胴体は黄色地に黒い斑点があり、形や大きさは個体により異なる。なお斑点が全くないものは別種 S. vulpinus Schlegel et Müller,1845として分類されているが、これらを同種とみる見解もある。胴の片側だけ黒斑がある個体も報告されている。また、夜間は胴体が茶褐色のまだら模様に代わり、これは保護色と考えられている。
和名は突き出した口吻が「ひょっとこ」のようで、火を吹いているように見えることによる。英名にある"Foxface"(フォックスフェイス : 「キツネ顔」の意)も同様に口吻を指した呼称である。
南西諸島からオーストラリア北西部まで、太平洋西部の熱帯海域に分布する。サンゴ礁や海藻の多い岩礁の海に生息するが、汽水域に入ってくることもある。 幼魚は数百尾ほどの群れを作るが、成魚はつがいで行動していることが多い。雑食性だが海藻を好んで食べる。