アロサ (Alosa) は、ニシン科シャッド亜科アロサ属 Alosaの総称。亜属 A. Pomolobus、A. Caspialosaをそれぞれ別属とすることがあるが、ここではそれらを含めた広義のアロサ属について述べる。
英語からシャッド (Shad)、フランス語からアローズ (Alose) とも。あまり使われないがニシンダマシの和名があり、英語ではriver herring(直訳: 川のニシン属)ともいうが、ニシン亜科のニシンは別亜科。
ルアーのシャッドは、この魚に似せて作られたことで有名である。
成魚は北大西洋、メキシコ湾、地中海、黒海、カスピ海に生息する。産卵のために川をさかのぼり、淡水に産卵し、産卵後はサケと違い海に帰る。稚魚は淡水で1-2年生活したのち川を下り海へ出る。殆どの種が降海型だが陸封型(残留型)も存在する。
食用になり、いくつかの種は経済的に価値が高い。
近縁属にインド洋、東南アジア近海に住むテヌアロサ属(Tenualosa)があり、まれにアロサ属に含めることがある。アロサ属からテヌアロサ属に変更された種も多い。